まだしばらく夏の帽子が活躍しそうな日差しが続きますね。
地域によっては、あい物の帽子が活躍しそうです。

最近、雑誌やネットで帽子のクレジット(文字情報)を見るにつけ、少し気になることがあります。
夏物の天然素材の帽子は、ほとんど麦わら帽子と総称されていることが多々あるのです。
ウィキペディアでも同様の記載があります。

これはおそらく、ストローの意味から来ているのではないかと思われます。
“麦わら”を英語にすると“ストロー”ですが、ストローは夏物の天然素材を包含した意味で使われます。

本来の“麦わら帽子”を探している方たちのご苦労を、伺うことが数多くあります。

“麦わら”帽子  こちらは“ペーパーブレード” 軽量で柔らかく、丸めることができます

麦わらの素材の特徴としては、紫外線をきちんと遮り、かつ蒸れずに涼しい、そして欠点は折りたたむことができないということが挙げられます。
商品説明として“麦わら”とクレジットされていても、その素材がラフィアやペーパーブレードだと紫外線の透過率がやはり上がってしまいます。

もちろん、日焼け止めやファンデーション等を塗っていれば問題はありませんが、あちこち探されて、私どものところへ最終的にたどり着いたような方たちは、ほぼそういったケースには当てはまりません。

本来の“麦わら”素材の帽子をお探しの場合がほとんどなのです。

現在、良質の麦わら素材が入手しづらくなってきています。
そして、麦わらの細い素材できちんと縫製できる職人が少なくなっています。
石田製帽では、素材が入手できる限り、ちょっといい麦わら帽子 を作り続けていくつもりです。

石田琴路